平成27年2月6日 榛原病院エンゼルメイク発表会
沖縄での退院時の儀式『ヌジファ』について
発表者 准看護師 金城 浩子
私は医療療養型病院で勤務しています。
沖縄県出身の夫と巡り合い沖縄・静岡をいききしながら看護の仕事を続けています。
昨年再び静岡の地に戻り、はいなん吉田病院へ2度目の就職をしました。
私の知っているエンゼルメイクは家族には部屋から退出していただき綿花もたくさん詰めるように教わり看護師だけで清拭をした後お化粧をするというものでした。
沖縄では死後、病院から自宅へと帰りになる際『ヌジファ』という儀式が行われます。
亡くなられた方の霊魂が亡くなった病室をいつまでも離れられずにいることがあるともいわれ、その霊魂をあの世に導く儀礼を『ヌジファ』といいます。
『ヌジファ』は亡くなった方のために行うものでありますが、同時に、遺族の悲しみに対する慰めの意味があるともいわれています。
現在では葬儀業者によって行われることもありますが、ご家族によってはユタ(霊媒師)や身内のものにより執り行われることもあります。
私は医療療養型病院で勤務しています。
沖縄県出身の夫と巡り合い沖縄・静岡をいききしながら看護の仕事を続けています。
昨年再び静岡の地に戻り、はいなん吉田病院へ2度目の就職をしました。
私の知っているエンゼルメイクは家族には部屋から退出していただき綿花もたくさん詰めるように教わり看護師だけで清拭をした後お化粧をするというものでした。
沖縄では死後、病院から自宅へと帰りになる際『ヌジファ』という儀式が行われます。
亡くなられた方の霊魂が亡くなった病室をいつまでも離れられずにいることがあるともいわれ、その霊魂をあの世に導く儀礼を『ヌジファ』といいます。
『ヌジファ』は亡くなった方のために行うものでありますが、同時に、遺族の悲しみに対する慰めの意味があるともいわれています。
現在では葬儀業者によって行われることもありますが、ご家族によってはユタ(霊媒師)や身内のものにより執り行われることもあります。
サン
3年前夫の祖母が亡くなった時には叔父が行いました。
『サン』というススキを束ねたものを準備します。病室で家族皆が立ち会い亡くなった方に向かって「一緒にお家に帰りましょうね」と言いながらベッドの四隅にお祓いのようなことを行います。地域によっては線香や酒・餅を用意するところもあるそうです。
静岡から沖縄に移り住み初めてこのような光景を見たときはとても驚きました。そして常にベッドサイドにはこのサンという葉が飾られている光景を目にして、このような行為は沖縄の特性や親を大切に思う家族の心が伝わってくるようで、とても大切な行為であるのだと感じ大事にしたいものでもあると思いました。
最近、家族の同意を得てともにエンゼルケアを行った時のことです。
ベッドから入浴用のストレッチャーへは家族とともに抱きかかえで移動をしていただき患者さんの重みとぬくもりを感じていただくことにしました。
そして心地よい温かさでのシャワー浴と洗髪。ご家族と一緒に患者さんが元気で過ごされたときのお話を伺いながら思い出のある着物を着せました。そして足袋をはかせていただきました。
お化粧は家族と一緒にファンデーション・口紅を選んで塗りマスカラもつけました。
上司より「ここにもう少し塗ると血色がよくなりますよ」と赤い口紅を手に取り耳たぶと両ほほに塗りました。
ケアが終わるとご家族は「やっとお風呂に入ることが出来て良かったね」「まるで生きているようだね」と笑顔を見せました。
「お元気だったころはこのような感じだったのですか」と尋ねたところ「そうだね」と家族はしみじみと答えてくれました。
私は、お元気であったころの患者さんを想像しながらメイクをしました。
静岡の地で看護を続けることになり沖縄での看取りとは違っても家族と一緒にケアを行い、思い出を語ることで心があたたかくなり、ご家族様と共に過ごすことができたことで自然と感謝の気持ちが溢れ心穏やかになれたことは 沖縄での『ヌジファ』に通じるものもがあると感じました。
一人一人生き方や生きる道は違うように、その人らしい人生の最後を迎えられる準備をすることができるよう、常に、患者さんへの敬意と感謝を込めた看護をこれからも継続していきたいと思います。
『サン』というススキを束ねたものを準備します。病室で家族皆が立ち会い亡くなった方に向かって「一緒にお家に帰りましょうね」と言いながらベッドの四隅にお祓いのようなことを行います。地域によっては線香や酒・餅を用意するところもあるそうです。
静岡から沖縄に移り住み初めてこのような光景を見たときはとても驚きました。そして常にベッドサイドにはこのサンという葉が飾られている光景を目にして、このような行為は沖縄の特性や親を大切に思う家族の心が伝わってくるようで、とても大切な行為であるのだと感じ大事にしたいものでもあると思いました。
最近、家族の同意を得てともにエンゼルケアを行った時のことです。
ベッドから入浴用のストレッチャーへは家族とともに抱きかかえで移動をしていただき患者さんの重みとぬくもりを感じていただくことにしました。
そして心地よい温かさでのシャワー浴と洗髪。ご家族と一緒に患者さんが元気で過ごされたときのお話を伺いながら思い出のある着物を着せました。そして足袋をはかせていただきました。
お化粧は家族と一緒にファンデーション・口紅を選んで塗りマスカラもつけました。
上司より「ここにもう少し塗ると血色がよくなりますよ」と赤い口紅を手に取り耳たぶと両ほほに塗りました。
ケアが終わるとご家族は「やっとお風呂に入ることが出来て良かったね」「まるで生きているようだね」と笑顔を見せました。
「お元気だったころはこのような感じだったのですか」と尋ねたところ「そうだね」と家族はしみじみと答えてくれました。
私は、お元気であったころの患者さんを想像しながらメイクをしました。
静岡の地で看護を続けることになり沖縄での看取りとは違っても家族と一緒にケアを行い、思い出を語ることで心があたたかくなり、ご家族様と共に過ごすことができたことで自然と感謝の気持ちが溢れ心穏やかになれたことは 沖縄での『ヌジファ』に通じるものもがあると感じました。
一人一人生き方や生きる道は違うように、その人らしい人生の最後を迎えられる準備をすることができるよう、常に、患者さんへの敬意と感謝を込めた看護をこれからも継続していきたいと思います。